北九州市の夏祭り

【小倉祇園】

小倉祇園山車

小倉祇園祭は太鼓祇園と呼ばれ、その名のごとく太鼓のそれぞれの音の違うカンとドロという両面を、ジャンガラのリードに合わせて叩く両面打ちが特徴です。 関が原の合戦で功績を挙げた細川忠興は、丹後の国宮津から豊前の国30万石を拝し、1年後には小倉城建設に着手しました。 その時、無病息災と小倉城下の繁栄のためにこの祭を取り入れたのが起源とされています。 二日目の午後3時30分から「あやっさやれやれ」の掛け声で正当な叩き方やマナーを競う『太鼓競演会』、三日目には11時30分から据え太鼓打ち鳴らしがありますが、 一番盛り上がるのは夜の部で、腹の底に響き渡る太鼓の競演が大迫力です。観光で行かれるならばぜひ夜にも訪れてみてください。

【黒崎祇園】

黒崎祇園は県指定無形文化財で、元久2年花尾城主の麻生氏が祇園社の祭礼を行い、慶長5年黒田長政が須賀大神を奉納したのがこの祭礼の始まりとされています。 山笠の躍動感は勇壮で、別名喧嘩山笠といわれています。夜の光り輝く人形山笠が、鉦やほら貝太鼓といった関が原の合戦の勇ましさのお囃子で車輪を軸に引き回す勇壮な様は、見る人の血を沸かせます。笹山笠が現代に残っているのはこの黒崎祇園のみで、非常に貴重な存在といえます。

【戸畑祇園】

「よいとさ、よいとさ」の掛け声で、重さ2.5t、高さ10m、12段のピラミッド状のろうそく提灯大山笠を担いで練り歩く様はとても勇壮です。飛幡八幡宮、菅原神社、中原八幡宮3社の祭で、昼は大幡を立てた山車で練り歩き、夜になると幡を取り除き、提灯に変わるのが特徴です。享和2年、筑前の国戸畑村で疫病が発生したときに、村人たちが悪疫退散を祈願したところたちまちご人徳で疫病が治ったことから、翌年の1803年に村の行事として始まったのが戸畑祇園の起源とされます。文政12年の銘が刻まれた飾り具や幕が現在でも残っています。やはりこちらも夜が見所となります。